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食品微生物の基礎知識

ナグビブリオ〔non-agglutinable Vibrio;NAG Vibrio

コレラ菌の抗血清O1およびO139に凝集しない非O1,非O139コレラ菌をいう.以前はV. choleraenon-O1と称されていたが(non-O1ビブリオとも呼ばれる),1992年10月,インド南部でコレラ毒素産生性の新しい血清型O139のナグビブリオによるコレラ様の大流行が起こり,瞬く間にインド全土に拡がり,WHOではV. choleraeO1と同様にO139をコレラの病原体として定義し,現在はV. choleraenon-O1,non-O139をいわゆるナグビブリオと称している.ナグビブリオは形態,生化学的性状もコレラ菌とまったく同じであり,コレラ毒素を産生する菌株もある.本菌は塩分濃度が1~2%でよく増殖し河口付近の河川水,底泥などに存在し,その生態もコレラ菌と同様である.本菌による病態は下痢を伴う食中毒のほか,敗血症や創傷感染などの腸管外感染を起こすこともあり,菌株により多彩である.わが国での分離件数は極めて少数であるが,海外旅行者や食品からコレラ毒素産生性の菌株が分離されている.

(大友良光先生,中央法規出版「食品微生物学辞典」より)

関連リンク

  • NAGビブリオ感染症
    (感染症の話,国立感染症研究所感染症情報センターホームページ)